2023年5月25日、中関村フォーラムが北京で開幕されました。
開催を受け、日本国内ではパブリックビューイングによる中継を実施し、起業家、研究者など、各業界の権威による意見交換が行われました。
開幕式では、中国共産党中央委員会政治局委員であり、北京市委員会書記でもある尹麗氏が祝辞を読み上げ、また、中国共産党中央委員会政治局常務委員で国務院副総理の丁薛祥氏も出席し、スピーチを行いました。
丁薛祥氏は、中国共産党総書記の習近平国家主席からの特別な祝電を紹介し、科学技術革新と国際協力を高く評価していることが示されました。
また、中国はこの先10年間において、科学技術イノベーションを国家全体の発展の中心に据え、驚異的な成果を上げ、革新的な国となることを再確認致しました。
丁薛祥氏は、中国が世界の科学技術フロンティアに立ち、経済の主戦場となり、国の主要なニーズや人々の生活と健康に貢献することを強調し、イノベーション主導の発展戦略を加速し、質の高い経済・社会発展を強力にサポートするため、科学技術イノベーションシステムを改善し、イノベーション資源の最適化、科学技術インフラ能力の強化、国家イノベーションシステムの有効性向上などの施策を実施する考えを示しました。
基礎研究の強化、科学技術研究の推進、企業主導の産学研連携の促進、科学技術システムの改革、知的財産権の法治保護の強化など、さまざまな手段によってイノベーションを支援する基盤を整えることの重要性を強調し、北京が基礎研究、技術研究、成果の転換と産業化において国をリードすることを支持し、中関村が世界をリードする科学技術パークの建設を加速すると述べました。
丁薛祥氏はさらに、中国が世界のイノベーション協力に積極的に参加し、成果を世界各国と共有したいとの意欲を示しました。
グローバルなイノベーションガバナンスを改善し、科学技術発展のためのオープンでフェアな環境を作るために国際機関や多国間メカニズムの役割を活用することが重要であると述べ、科学技術における包括的な国際協力を推進し、政府、科学技術コミュニティ、産業界の交流と相互作用を強化し、人材、技術、資本、データなどの円滑な流れを促進することを提案しました。さらに、地球規模の課題に取り組むための研究協力を強化し、各国の研究者が共同で研究開発を行い、持続可能な発展を促進する成果を共有することを強調しました。
開幕式の後、丁薛祥氏は2023年中関村フォーラムフロンティア技術展を視察し、科学技術関係者との意見交換を行いました。また、開幕式には国内外の科学者、ビジネスリーダー、政府関係者、国際機関の代表者など約1,000人がオンラインとオフラインの形式で参加しました。
中国は、中関村フォーラムを通じて科学技術イノベーションを推進し、国内外の連携と交流を深めています。丁薛祥氏のスピーチからは、中国がイノベーションに対する取り組みを強化し、科学技術の発展を世界と共有する意欲が感じられます。中関村フォーラムは、今後も世界の科学技術の進歩と発展において重要な役割を果たすことでしょう。
国内における北京中関村日本駐在事務所では、このような日中のイノベーション交流を主軸とし、グローバルの環境の中で地球規模の技術イノベーションの発展を支援しております。
日本企業がもつ稀有なテクノロジーをグローバルに展開していこうと計画している起業家、研究者のみなさまにおきましては、国家施策である中関村エコシステムのもつ力を存分に発揮し、中国を中心としたビジネス展開への架け橋を賜れますよう、より一層のイノベーションサポートに尽力していく所存でございます。
これからも中国北京・中関村界隈における発展の課程を見守って頂き、時には共にイノベーションを促進する挑戦者として世界における技術発展を形にしてまいりましょう。
参加いただきました方々へは、御礼申し上げると共に、皆様の更なる発展を心よりお祈り申し上げます。